イカゲーム(오징어 게임)感想

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話題になってたのでなんとなく鑑賞。カイジっぽいと書かれていて、カイジあんまり好きじゃなかったので気が進まなかったんだけど、あまりにも話題になってたのでよっこいせと観始めた。

イカゲームはカイジか?

結論から言うと別にカイジではないと感じた。もちろんカイジとかライアーゲームとか、そういう作品に似てる部分もあるんだけど、違う部分も多くて、そこがこの作品の魅力になっていたように思う。

デスゲームあるあるの中だるみ排除

まず、デスゲーム系にありがちな「ゲームの内容が話のメインになりそれを繰り返す構造」というつくりではなかったところ。いわゆる「さあ視聴者も一緒に考えてみよう!」というテンプレートみたいなのがなかったのでそこが良かった。ゲームの内容まかせで作品をもたせるのではなく、あくまでも作品のストーリーがあり、そこにたまたまそのゲームをやってるシーンがあるだけ、という感じ。

だからこそ、ゲームひとつひとつに「その作品内でそのゲームが描かれる意味」があるし、「はいゲーム終わり。はい次のゲームね。」みたいな、お決まりの区切りがないので、ゲームが始まる前もゲーム中もゲームが終わってからも気が休まることがない。ゲームシーンの尺も、長かったり一瞬で終わったりなど、色々だった。

序盤から描かれるゲーム主催者の謎

デスゲームにありがちな構造としては、なんか最後の方に主催者の影が見えはじめて結局謎のまま終わる、みたいなのがあると思うんだけど、イカゲームは序盤から、メインのストーリーと並行してゲーム主催の謎が少しずつ明らかになっていく。これも一種の「デスゲームあるあるの中だるみ排除」になっているように感じる。

また、ゲームの謎や主催者側の描写があることで、敵が「なんだかよくわからん悪」ではなく、はっきりと「我々と同じ人間たち」だということがわかることで、一気にストーリーに現実味が増し、緊張感が生まれる。(わたしは正直、主人公がゲームを勝ち進んでいくことは明白なのでこっちサイドのストーリーのほうが気になって気になってしょうがなかった。)

イカゲームの結末について

【ここから、人によってはネタバレになるかもです!】

最初に「カイジっぽくはなかった」と書いたんだけども、終盤に入ってからはなんだかカイジみがちょっと出てきてしまって残念だった。ゲームを誰のために主催しているのかってのが、なんか西洋の富裕層の見世物、というところだったり、ゲーム主催者側の謎を残して終わる感じだったり。なんかそのあたりは結構モヤモヤした。

とてもおもしろいストーリーだったが故に、「デスゲームあるある」の微妙な部分が残っていてとても残念に思った。

でも全体的にはとてもおすすめなので、観るの迷ってる人は、普通に観たら良いと思う。